夕飯をよそって、ふと顔を上げたら、子どものお皿がもう空。「えっ、もう食べ終わったの!?」って、ありませんか。

よく噛んでる様子もなく、かきこむように食べて、5分くらいで「ごちそうさま」。そのくせ、しばらくすると「おなかすいた」って言ってきたりする。

うちでも、これがずーっと気になってました。「ゆっくり食べなさい」って毎日のように言っても、ぜんぜん変わらない。……正直、半分あきらめてました。

そんなとき、満腹を感じる体の仕組みの話を知って、ちょっとだけ見方が変わったんです。

満腹のサインは、食べた“そのとき”には届いていない

食後にほっとする子ども

わたしたちの体には、食べ過ぎないようにブレーキをかけてくれる仕組みがあるそうです。

食べたものが腸に届くと「GLP-1(ジーエルピーワン。おなかいっぱいを脳に知らせるホルモン)」というものが出る。これが「もう満腹だよ」っていう信号を、脳に送ってくれるんだそうです。

ただ、ここがポイントで。その信号が脳に届くまでに、ちょっと時間がかかるらしいんです。食べてすぐ、じゃなくて、しばらくしてからじわじわと。

つまり、早く食べちゃうと、満腹のサインが届く前に食べ終わってしまう。「まだ食べられる気がする」のは、脳がまだ「いっぱい」の合図を受け取ってないだけ、なのかもしれません。

体は体なりに、ちゃんとブレーキを用意してくれてる。ただ、そのブレーキは“あとから”効いてくる、ということみたいです。

「ゆっくり食べなさい」がなかなか効かない理由

これを知って、はっとしました。

子どもが早く食べるのって、わざとでも、行儀が悪いからでもなくて。本当に「まだ食べたい」って感じてるだけ、なのかもしれない。サインがまだ届いてないなら、そう感じるのは自然なことですもんね。

そう思ったら、ちょっと肩の力が抜けました。「ゆっくり食べなさい!」って叱るより、食べるペースが自然とゆっくりになる工夫をするほうが、お互いラクかもなって。

だって、叱られながらの食卓より、楽しく食べられたほうがいいですし。

わが家でゆるく試している、ちょっとした工夫

先に出す味噌汁と野菜

正解がわかったわけじゃないけど、うちで何となく続けてるのは、こんなことです。

  • 汁物や野菜を、先に出す日をつくる。最初にこういうものがあると、食べるのに自然と少し時間がかかる気がします。
  • ごはんを一度に全部よそわず、少しずつ。おかわりのひと手間が、ちょうどいい“間”になることも。
  • 食卓で「今日どうだった?」と聞く。会話があると、自然と箸が止まる時間ができます。
  • 大人が「これおいしいね」って、ゆっくり食べてみせる。言葉より、こっちのほうが効く日もある。

どれも、劇的に変わるわけじゃないです。できない日もある。

でも、「早く食べないで!」って言う回数は、前よりちょっと減った気がしています。

じつは、自分の“ながら食べ”も見直し中

スマホを置いてひと息つく

……と、偉そうに書いてますけど。いちばん早食いなの、たぶん自分でした。

スマホ見ながら、立ったまま、子どもの食べ残しをかきこむ。気づいたら「あれ、もう食べ終わってた」って日が、めちゃくちゃ多くて。

満腹のサインが遅れて届くなら、急いで食べてる自分こそ、いちばん食べ過ぎてたのかも。

せめて座って、ひと口だけでも味わってみよう。最近はそう思ってます。……まあ、完璧にはできてないんですけどね。

完璧は無理。でも、見方が少し変わる

毎食ゆっくり、なんて、忙しい毎日じゃ到底ムリです。それでいいと思ってます。

ただ、「満腹のサインは、あとからゆっくり届く」って知ってるだけで、食卓の見え方がちょっと変わりました。

子どもがかきこんでても、「サインがまだ届いてないだけかもね」って思えると、ふっと肩の力が抜ける。叱る代わりに、今日は汁物を先に出してみよう、とか。それくらいの気軽さで、ちょうどいいのかもしれません。

みなさんのおうちは、食卓のペース、どうしてますか?

※この記事は、わたし自身の体験と、見聞きした話をもとにした個人の感想です。医療的な助言ではありません。気になることがあれば、お医者さんや専門家にご相談くださいね。

出典:Live Long「GLP-1: Your Body’s Natural Appetite Control Hormone」(YouTube)