「スマホ置きなさい」って、一日に何回言ってますか。
わたしは、数えるのが怖いくらいです。
朝起きてすぐスマホ、ごはんの前もスマホ。夜は夜で「もう寝なさいってば」。言ったあとに、なんだか自分が小言ばっかりの人になった気がして、ちょっとへこむ。……この感じ、わかってもらえるでしょうか。
スマホは脳に悪い、長く使うと学力が下がる。そんな見出しを見るたびに、ざわっとする。
でも、全部取り上げて毎回バトルするのも、正直しんどい。取り上げるべきか、見守るべきか。そのあいだで宙ぶらりんになってる気持ちを、いったん落ち着いて整理してみました。
「1日3時間まで」って本当? ― 番組で見た脳の話
きっかけは、スマホと脳をテーマにした番組をたまたま見たこと。
脳科学者の人が、子どものスマホの使いすぎは脳の発達に響くかもしれない、と話していました。いちばん刺さったのは「どれだけ勉強しても、よく眠っても、長く使いすぎるとその効果が打ち消されちゃう」という話。番組では、3時間あたりがひとつの目安として出ていました。
……正直、ぞわっとしました。うちの子、たぶん超えてる日あるよね、って。
ただ、ここは正直に書いておきたいんです。
「何時間で脳が」という話は、専門家のあいだでもまだ意見が分かれている領域だと思います。だから数字をうのみにして怖がるより、「だらだら使い続けるのは、たぶんよくないよね」くらいの感覚の裏づけとして受け取るのが、ちょうどいい気がしています。
わが家も、ストップウォッチで測って叱る、なんてことはしてません。そんなの続かないし。
わが家で“ここだけ”は守ってる ― 寝る前のスマホ

そのかわり、ひとつだけ決めてることがあります。寝る前のスマホ。
同じ番組で、寝る前のスマホやSNSが眠りの質に響く、という話も出ていました。ベッドの中で光る画面を見続けると頭が休まらないのは、大人のわたし自身がいちばん実感してるところで。
それで、うちは「夜のある時間で、スマホは寝室の外で充電」というルールにしました。
言い出した最初の夜は、それはもうブーイングの嵐。「友だちの連絡が見られない」「みんな持ってるのに」。こっちも面倒になって「じゃあ今日だけ」って折れそうになりました。
そこで、言い方を変えてみたんです。「取り上げる」じゃなくて、「充電する場所を決めるだけ」。
リビングの決まったコーナーにスマホを置いて、朝になったらそこから持っていく。それだけ。不思議なもので、「禁止」より「置き場所」のほうが、子どももすんなり受け入れたみたいでした。
続けてるうちに、朝の機嫌がいい日が増えた気がします。寝る直前まで画面を見てた頃より、目覚めが軽そう。
全部を完璧に管理するなんて、どう考えても無理。だから「これ1個だけは」と決めたほうが、お互い楽でした。
怖いのは“時間”より、“ひとりぼっち”かもしれない

時間ばっかり気にしてたんですけど、別の角度からはっとさせられた話があって。
海外のある分析で、学校でのスマホ利用が、成績の低下だけじゃなくて「孤独感の増加」とも関係していた、というものでした。休み時間にみんながスマホに没頭すると、目の前の友だちと話す機会が減る。画面の中ではつながってるようでいて、現実ではかえってひとりになっていく……という指摘です。
これを読んで、はっとしました。
わたしが本当に心配してたのは、テストの点数より、この子がちゃんと人とつながれているか、なのかもしれない。
時間っていう数字だけ見てると、その大事なところを見落としちゃう気がしたんです。
全部禁止より、「わが家の線」を1本決める

いろいろ調べて、たどり着いたのはシンプルなことでした。
「全部禁止」か「好きにさせる」かの2択をやめて、わが家のサイズに合った線を、1本だけ引く。
うちで決めてるのは、時間そのものより「場所と場面」の線引きです。ごはんのあいだはテーブルに置かない。勉強するときは別の部屋に。寝るときは寝室の外で充電。何時間まで、という数字より、こういう「ここではなし」のほうが、子どもにも分かりやすかった。
この線も、親が一方的に決めたわけじゃないんです。ある週末、家族で「どこならお互い嫌じゃないか」を出し合って決めました。
子どもからは「勉強中は別の部屋でいい。でも休みの日の昼間はうるさく言わないで」って逆に条件が出てきて、なるほどなと。
うちはきょうだいで年齢がバラバラなので、全員おなじルールにはしてません。小さい子はもう少し短め、大きい子は本人に任せる部分を増やす。家のなかで一律にしようとすると、たいてい誰かが不満をためるから。「その子に合わせて、ちょっとずつ違う」でいいことにしました。
取り上げる罰ゲームより、家族で一緒に決めたルールのほうが続く。これは、やってみて実感してます。
もちろん破る日もあります。旅行や体調が悪い日はゆるめる。それでいいことにしてます。
それでも心配な日は、ひとりで抱えこまないで
ここまで書いておいてなんですが。
もし「これは依存かも」「学校にも行きたがらない」というところまで来ているなら、家庭だけでなんとかしようとしなくて大丈夫です。
不登校やスマホ・ゲーム依存をテーマにした番組では、早めに動けば多くのケースで対応できる、という話もありました。スクールカウンセラーや地域の相談窓口など、頼れる場所はちゃんとあります。
親が全部背負わなくていい。これは、わたし自身に言い聞かせてることでもあります。
完璧じゃなくて、いい
スマホとの付き合い方に、たぶん満点の正解はありません。
取り上げる/取り上げないの0か100で悩むより、わが家のサイズで線を1本引いてみる。それで十分だと、わたしは思っています。
完璧にできなくていいんです。まずは今日、「寝る前だけ」から。それくらいの軽さで、ちょうどいい。
みなさんのおうちでは、夜のスマホ、どうしてますか? よかったら教えてください。
※この記事は個人の体験と感想で、医療的な助言ではありません。お子さんの様子で心配なことがあれば、専門家や相談窓口にご相談くださいね。
