夕方5時すぎ。

冷蔵庫を開けたまま、

3分くらい固まっていたことって、ありませんか?

わたしは、しょっちゅうです。

中身はぜんぶ見えてるんです。

豚こまがある。にんじんがある。卵もある。

……なのに、何も決まらない。

作るのは10分で終わるのに、

決めるのに30分かかってる日がある。

おかしいですよね。

料理が苦手なわけでもないし、

手際が悪いわけでもないと思うんです。

じゃあ、この重さは何なんだろう。

しばらく、それがわからなくてモヤモヤしてました。

作るのは平気なのに、なぜ“決める”だけが重いんだろう

あるとき、ふと数えてみたんです。

今日、わたしは何回「決めた」だろうって。

朝、上着を着せるかどうか。

水筒はどっちの色にするか。

この靴下は履かせるか、洗濯に回すか。

宿題のことを今言うか、あとにするか。

スーパーで、これは買うか買わないか。

……途中でわからなくなりました。

多すぎて。

こういう小さな判断を積み重ねていくと、

夕方には「決める力」のほうが先に切れてしまうのかもしれない、

と言われています。

体力ではなくて、選ぶ力のほうが。

これを知ったとき、正直ちょっとホッとしました。

しんどかったのは、料理じゃなかったのかも。

「今日、何にしよう」は一日中、頭のすみで鳴っている

洗濯物を干しながら、ふと考えごとをする母親のイラスト

もうひとつ、気づいたことがあって。

献立を考えてる時間って、

夕方の5分だけじゃないんですよね。

朝、洗濯物を干しながら

「昨日は魚だったな」って思ってる。

お昼に「冷凍庫、何か残ってたっけ」って、

ふと思い出す。

夕方までのあいだに、

何度も浮かんでは消えてる。

決まらないまま、ずっと頭のすみで鳴ってる感じ。

これ、誰にも見えないんですよね。

手も動いてないし、

時間を取ってるわけでもない。

でも、確実に何かを削ってる。

あと、これは言いにくいんですけど。

「何でもいいよ」って言われると、

かえって重くなること、ありませんか。

選択肢が広がるほど、

決める責任だけがこっちに残るというか。

……いや、悪気がないのはわかってるんです。

うちの夫も「何でもいい」は完全に善意で言ってる。

気をつかってくれてるんですよね。

わかってるんですけど、

あの一言で肩がちょっと重くなる日は、正直あります。

減らすのは「作る手間」じゃなくて、「決める回数」だった

でね、わたしはずっと、やり方を間違えてたんです。

しんどいなら効率化しよう、と思って、

いろいろ試しました。

15分で作れるレシピを保存して。

週末に3時間かけて作り置きして。

カット野菜も冷凍食品も、ありがたく使って。

どれもいい方法でした。

実際、作る時間はちゃんと短くなったんです。

でも、夕方の重さは、あんまり変わらなかった。

なんでだろう、としばらく考えて、

あ、と思いました。

これ全部、「作る」を減らす道具だったんです。

わたしが重かったのは、そっちじゃなかった。

減らすのは、手間じゃなくて“決める回数”。

これに気づいたとき、なんだかストンときました。

わが家でやってみた「ゆるい曜日の型」

週末の食卓で、お茶を飲みながらひと息つく母親のイラスト

そこでやってみたのが、

曜日ごとに大枠だけ決めておくこと。

うちは今、こんな感じです。

月曜は麺。火曜は魚。水曜は丼もの。

木曜は残り物で適当に。

金曜は「決めない日」。

大枠だけです。中身までは決めません。

「火曜は魚」しか決めてないから、

鮭を焼くのか、鯖の缶詰を開けるのかは、

その日の気分と冷蔵庫しだい。

きっちりした献立表にしないのには、理由があります。

前に一度、1週間分をびっしり埋めた表を

作ったことがあるんです。

……3日で崩れました。

そして崩れたとたん、

「またできなかった」って落ち込んだ。

あれが本当に嫌で。

大枠だけなら、

崩れても崩れたことにならないんですよね。

麺の日にパスタじゃなくてラーメンでも、

なんなら焼きそばでも、ちゃんと「予定どおり」。

あとは、週末に5分だけ。

その週の型と、買っておくものを

ざっくり見ておきます。

決める作業を、週1回にまとめちゃう感じ。

もちろん、うまくいかない週もありますよ。

先週なんて、火曜に魚がなくて

普通に鶏肉焼きました。

それでいいと思ってます。

「決める係」を、ひとりで抱えない

食卓で子どもに「どっち?」と2択でたずねる母親のイラスト

もうひとつ、最近やってるのが、

決める係を分けること。

まず、子どもに2択で聞きます。

「今日、魚と肉、どっちがいい?」

これだけで、こっちの判断が1回減るんです。

しかも子どものほうは、

自分で選べたのがうれしいみたいで。

「肉!」って即答されると、

こっちも「はいはい」って笑っちゃう。

そして週に一度は、

“考える係”ごと家族に渡す日をつくりました。

ここ、ポイントがあって。

作ってもらうんじゃなくて、決めてもらうんです。

前は「今日は作って」ってお願いしてたんですけど、

結局「何作ればいい?」って聞かれて、

こっちが考えることになってたんですよね。

それだと、いちばん重い部分が手元に残ったまま。

だから今は

「金曜の晩ごはん、決めるところからよろしく」って

お願いしてます。

あと、お惣菜を買う日や外で済ませる日も、

最初から型のなかに入れちゃいました。

逃げ道を先に用意しておくと、

その日が「手抜き」じゃなくて「予定どおり」になるんです。

この違い、地味だけど大きい。

冷蔵庫の前で、固まらずに閉められた日

こうして振り返ってみると、

わたしがしんどかったのは、

料理そのものじゃなかったんだなと思います。

一日じゅう、決め続けていたこと。

それだけだった。

このあいだ、夕方に冷蔵庫を開けて、

「あ、今日は丼の日だ」って、

そのまま扉を閉められた日がありました。

ほんの数秒。

でも、なんだかうれしくて。

全部を型にしなくていいと思うんです。

曜日を5日ぶん埋める必要もない。

今週は月曜だけ決めておく。

それくらいの小ささから、で十分。

みなさんのおうちは、

夕飯の献立、どうやって決めてますか?

もっとラクなやり方があったら、

こっそり教えてほしいです。

※この記事は、わたし自身の体験と、見聞きした話をもとにした感想です。栄養や医療の助言ではありません。体調や食事のことで心配なことが続くときは、専門の窓口に気軽にご相談くださいね。