① はじめに
こんな悩み、ありませんか?
- 何気ない一言なのに、ずっと頭から離れない
- 失敗した出来事を思い出すたびに、胸がギュッと苦しくなる
- 「もう終わったこと」と頭では分かっているのに、心がついてこない
- 子どもに優しくしたいのに、過去の出来事を引きずってイライラしてしまう
実は、私もまったく同じでした。
うまくいかなかった過去があります。
子育てでも、自分の選択でも、
「あのとき、ああすればよかった」
「なんで私はあんなことを…」
そんな思いが、夜になると勝手に浮かんできて、眠れないこともありました。
気持ちを切り替えようとしてもできない。
前を向こうとしても、足が止まる。
一番つらかったのは、
“もう十分反省しているのに、心だけが許してくれない”
そんな感覚でした。
不安、後悔、自己否定。
「私ってダメなママなのかな」と思ってしまう日も、少なくありませんでした。
今日は、そんな私が
「心が必要以上に引きずられなくなった考え方」
についてお話しします。
② 「できると思えなくなる瞬間」は誰にでも起きる
人は、自信をなくすとき、
いきなり全部がダメになるわけではありません。
ある出来事をきっかけに、
・何も手につかなくなったり
・判断ができなくなったり
・「私には無理」と思い込んでしまったり
そんな状態になります。
特に子育て中は、
- 子どもの問題
- 家族のトラブル
- 自分の決断への後悔
が重なりやすく、
心が大きく揺さぶられる出来事が起こりやすい時期です。
これは「弱いから」ではありません。
人として、ごく自然な反応です。
③ 「気持ちを切り替えられない」のは、脳の仕組みだった
強いショックや後悔を感じると、
人の脳は「危険だ!」と判断して、
感情が先に暴走します。
すると、
- 冷静に考えられなくなる
- 未来のことまで悪く想像してしまう
- 小さなことで自分を責めてしまう
という状態になります。
頭では
「もう終わったこと」
「次に生かせばいい」
と分かっていても、
感情がそれを許さず、
同じ場面を何度も再生してしまう。
これが、
「分かっているのに、やめられない」
の正体でした。
④ 大切なのは「反省」と「感情」を分けること
ここで、とても大事な考え方があります。
反省は必要
でも、苦しみ続ける必要はない。
まずやることは、とても普通のことです。
- 何がうまくいかなかったのか
- どこを次に変えればいいのか
ここは、しっかり考えていい。
でも問題は、
反省が終わったあとも、感情だけが残り続けること。
それが続くと、
- 自信がなくなる
- 判断力が落ちる
- 次の一歩が怖くなる
という悪循環に入ってしまいます。
⑤ 感情は「説得」ではなく「処理」するもの
感情は、言い聞かせても消えません。
「大丈夫」
「気にしない」
「前を向こう」
そう言えば言うほど、
逆に苦しくなることもあります。
ここで役立ったのが、
頭の中の“イメージ”を使って感情を弱める方法でした。
とてもシンプルです。

⑥ 嫌な記憶を軽くする、簡単なイメージの考え方
嫌な出来事を思い出したとき、
多くの人は、目の前で起きているように
リアルに感じています。
これを、こんなふうに変えていきます。
- 映像を「動画」ではなく「写真1枚」にする
- 色をなくして、白黒にする
- だんだん薄くして、ぼんやりさせる
- 小さく小さく縮めていく
- 最後は「いらない」と思って、ポイっと捨てる
ポイントは、
「追い出す」ではなく「処分する」感覚。
すると、不思議なことに
- 胸の苦しさが軽くなる
- 思い出しても平気になる
- 未来のことが考えやすくなる
という変化が起こってきます。
⑦ 「忘れていい記憶」があっていい
私が一番救われたのは、
この考え方でした。
学びだけ残して、痛みは持たなくていい
反省した。
次のルールも決めた。
それなら、
苦しみ続ける理由は、もうない。
嫌な記憶を大事に抱えている必要はないんです。
⑧ 子育てママだからこそ、心を守っていい
子育ては、正解がありません。
だからこそ、
- 否定されること
- 自分を責めること
- 迷うこと
がとても多い。
でも、
あなたが感じた痛みは、
一生背負うためのものではありません。
心が軽くなると、
- 子どもに優しくできる
- 自分の選択を信じやすくなる
- 未来のことを考えられる
ようになります。
⑨ まとめ
- 人は強い感情に揺さぶられると、考えられなくなる
- 反省と感情は、分けて扱っていい
- 感情は「説得」ではなく「処理」する
- 苦しみは保存しなくていい
もし今、
「ずっと引きずっている出来事」があるなら、
それはあなたが弱いからではありません。
心を守る方法を、
まだ知らなかっただけです。
この考え方が、
誰かの「少し楽になるきっかけ」になれば嬉しいです。

【参考文献】
『嫌な記憶を消去する(エモーション・コントロール)』苫米地英人
