「うちの子、もっと発想力があったらいいな…」
「アイデアを出したり、自分の意見を言うのが苦手かも…」
そんなふうに感じることはありませんか?
実は「クリエイティブな力」って、生まれつきの才能ではありません。
日常の中で育つ “考えるプロセス” なんです。
そしてその土台にあるのが 「問いを立てる力」 と 「余白の時間」。
忙しい毎日の中に、ちょっとした考える習慣を入れるだけで、子どもの“発想する脳”はぐんと育っていきます。
1. なぜ「考える力」が大事なの?
知識をたくさん覚えても、「どう考えるか」を知らないと応用ができません。
たとえば、
・宿題はできるけれど、自分の意見が言えない
・正解は出せるけれど、状況が変わると動けない
ということが起こりやすくなります。
これからの時代は、
「言われたことをやる」よりも「状況に合わせて考える力」が必要。
だからこそ、子どものうちから
・疑問を持つ
・理由を考える
・別の視点で見る
という習慣が大切になります。
2. 家でできる「哲学思考」のステップ
むずかしい内容ではありません。会話の中でできるものばかりです。
| ステップ | やること | 例 |
|---|---|---|
| ① 問いを立てる | 「なんでだろう?」と聞く | 「なんで信号は赤・黄・青なんだろう?」 |
| ② 共通点と違いを見つける | 似ているものをくらべる | りんごとメロンの同じところは? |
| ③ 目的を考える | 「それは何のため?」を聞く | 「信号は何の目的であるんだろう?」 |
| ④ 言葉にする | 自分の考えをまとめる | 「私はこう思うよ」 |
ポイントは 親が答えを言いすぎないこと。
「そう考えたんだね、いいね」
「それって、どうしてそう思ったの?」
と、ゆっくり聞く姿勢 が大切です。
3. 「余白の時間」が脳を育てる
創造性は、ずっと集中している時だけで育つわけではありません。
ぼーっとしているとき に、脳の中では
・アイデアをつなげる
・気持ちを整理する
・自分の考えを深める
といった働きが起きています。
だから、
・予定を詰めすぎない
・少しの「ひま」をあえて作る
ことも、とても大切。
「ただのんびりしてる時間」が、実は創造性のタネなんです。

4. 家でできる声かけの工夫
◎ 親が意識したいこと
・「なんでだろうね?」と一緒に考える
・ 子どもの話を最後まで聞く
・「わからないね、一緒に調べてみよう」を言えること
× 避けたいこと
・「こういうものだから」と説明を終わらせる
・「間違ってるよ」とすぐに訂正する
・ 完璧な答えを求める
「考える空気」を作るだけで、子どもの思考は深まります。
5. クリエイティブな子の共通点って?(10のサイン)
| 特徴 | 説明 |
| 深く考えるのが好き | 「なんで?」が自然に出る |
| 間違えてもへこまない | 失敗が「次のヒント」になる |
| 熱中できるものがある | 集中できることがある |
| 目的意識がある | 自分で選べる |
| 取り組むこと自体を楽しめる | 結果より過程を楽しむ |
| 1人でも平気 | 自分のペースを大事にできる |
| 周りと違うことを気にしない | 個性を大事にできる |
| オールラウンダーでなくていい | 得意の“トガリ”が力になる |
| 使命感がある | 小さくても「やりたい理由」がある |
| 違う意見を恐れない | 「変わってるね」でもOKだと思える |
全部そろってなくて大丈夫。
どれかひとつ育っていれば、そこから広がります。
家庭の環境で、あとから伸ばせる力です。
まとめ
・創造性は「才能」ではなく「育つ思考の使い方」
・「なんで?」と問いを立てる習慣がカギ
・ ぼーっとする余白時間はとても大切
・ 親は「答える人」ではなく「一緒に考える人」でOK
毎日のちょっとした声かけが、
子どもの未来の考える力につながります。

【参考文献】
スタンフォードオンラインハイスクール校長星氏対談より
