子どもを寝かせたあと。
洗濯物をたたみながら、テレビを見ながら、
なんとなく体を伸ばす時間。

「体にいいって聞くし」
「痩せるかもしれないし」
「やらないよりはいいよね」

そう思って、
毎日まじめにストレッチをしているママも多いと思います。

でも、ふとこんな気持ちになることはありませんか?

  • 全然痩せない
  • 体が柔らかくなった気がしない
  • 肩こりも腰痛も、結局戻る
  • 本当に意味あるのかな…

実はそのモヤモヤ、
あなたのせいではありません。

そもそもこの話は何かというと

今回のお話は、
ストレッチを長年研究してきた専門家が、
「ストレッチに期待されすぎていること」を
とても冷静に整理した内容です。

ポイントはひとつ。

ストレッチは悪者じゃない。でも万能でもない

「やる意味がない」ではなく、
「期待しすぎると、がっかりする」という話です。

「ストレッチ=体にいい」は、思い込みだった?

ストレッチって、昔から
「体にいいもの」として当たり前に語られてきました。

そのせいで、
実はきちんと調べられてこなかった分野でもあります。

だから、

  • 痩せる
  • ケガしない
  • 疲れが取れる
  • 体がどんどん柔らかくなる

…そんなイメージが
ひとまとめに信じられてきたんですね。

「硬い人」と「柔らかい人」の本当の違い

前屈が得意な人を見ると、
「筋肉が柔らかいんだろうな」と思いますよね。

でも実は、
筋肉そのものの差よりも大きいのが「感覚の差」

つまり、

  • 痛みをどこまで我慢できるか
  • 不快感に慣れているか

この違いが、
「柔らかさの差」として表れやすいのです。

ストレッチを続けると
「前より伸びるようになった!」と感じるのも、
筋肉が変わったというより、感覚が慣れた
という場合が多いそうです。

お風呂上がりに柔らかくなる理由

「お風呂上がりが一番伸びる!」
これ、よくありますよね。

でもこれも実は、

筋肉が柔らかくなったというより、痛みを感じにくくなっている

温まると、
「イタタ…」が「いけるかも?」に変わる。

だから深く伸ばせる。

これは悪いことではありません。
ただ、

「体質が変わった!」
と勘違いしやすいだけ。

関節を動かしやすくするには「時間」が必要

よくある
「15秒伸ばしましょう」は、
実は短すぎることが多いそうです。

目安としては、

  • 30秒以上 → 動きやすさが出やすい
  • 年齢が上がるほど、60秒以上が必要なことも

ただしこれは
「今、動かしやすくする」ための話。

筋肉そのものを柔らかくしたいなら…

ここが一番、誤解されやすいところです。

本気で
「筋肉そのものを柔らかくしたい」なら、

  • 合計 約2分(120秒)
  • 1回でやらなくてもOK
  • 小分けでも合計が大事

ただし…

効果は長く続かない

5〜10分で元に戻ることも普通。

つまり、

「昨日ストレッチしたのに、今日は硬い…」
それ、まったく不思議ではありません。

「毎日まとめてやる」は、実は効きにくい

意外ですが、

  • 週1回まとめて長くやる
    よりも
  • 週に3回以上、短くこまめに

の方が効果が出やすい。

理由は、
筋肉より先に「感覚」がすぐ元に戻るから。

痛いくらい伸ばした方がいいの?

正直に言うと、

  • 強めに伸ばした方が
    柔らかさは出やすい

でも、

  • 痛くて嫌になる
  • 続かない

なら、意味がありません。

続く強さが正解

これで十分です。

ストレッチで痩せる?体型は変わる?

ここはハッキリしています。

  • ストレッチだけでは痩せにくい
  • カロリー消費はとても少ない

「脚が細くなる」
「お腹がへこむ」

これをストレッチ単体に期待すると、
がっかりしやすいです。

疲労回復・筋肉痛にはどうなの?

これも正直な話。

  • 筋力や回復スピードは
    ほとんど変わらない
  • でも
    「つらさ」「だるさ」は楽になりやすい

つまり、

体は回復しないけど、気分は楽になる

家事も育児も、
「体感」が大事なママにとっては
これは十分な価値です。

姿勢(猫背)はストレッチで治る?

一瞬は、良くなります。

でも、

  • 生活姿勢
  • 筋力バランス

ここが変わらないと、
また元に戻ります。

ストレッチは
原因そのものより「結果」を触っている
ことが多い、というイメージです。

結論:ストレッチとの、ちょうどいい距離感

ストレッチは、

× 万能な魔法
ではありません。

でも、

◯ 体を感じる
◯ 楽になる
◯ 自分の調子に気づく

こういうやさしい役割は、確かにあります。

頑張りすぎなくていい。
「やらなきゃ」でもなくていい。

今日の体に
「どう?」って聞く時間。

それくらいの付き合い方が、
子育てママにはちょうどいいのかもしれません。

【参考文献】

  • ストレッチに関する最新の運動生理学・理学療法研究
  • 筋柔軟性・関節可動域・疼痛耐性に関する複数の国際論文
  • 運動科学・リハビリテーション分野のレビュー論文