はじめに|“無添加”の落とし穴?
「化学調味料無添加」と書かれていると、なんとなく安心してしまいませんか?
でも実は、その裏に見えにくいリスクが潜んでいることもあるのです。
今日は、ラーメンのスープやレトルト食品、お菓子などによく使われている「たんぱく加水分解物」という成分について、子育て中のママに知っておいてほしい情報をお届けします。
「たんぱく加水分解物」ってどんなもの?
「たんぱく加水分解物」は、大豆や小麦などのたんぱく質を強い薬品や熱で分解して、旨み成分(アミノ酸)を取り出したものです。
市販の多くの食品に含まれており、たとえば:
- カップ麺の粉末スープ
- レトルトカレー
- 加工お菓子
- 液体調味料(ドレッシング・つゆなど)
- 粉末だし
など、「便利」「時短」「安い」食品には高確率で入っているといっても過言ではありません。

なぜ「たんぱく加水分解物」が問題なの?
発◯ん性のある副産物が発生する可能性
特に問題とされているのが、「塩酸分解法」で作られた場合にできる発◯ん性が疑われる副産物の存在です。
危険な副産物の例:
- MCP(3-クロロプロパン-1,2-ジオール)
- DCP(1,3-ジクロロ-2-プロパノール)
これらは、塩酸で分解する際に中性脂肪と化学反応してできる「塩素化合物」で、以下のような影響が報告されています:
- 変異原性(DNAの異常を引き起こす)
- 発◯ん性(肝臓・腎臓が対象)
- 精子の形や運動能力に悪影響
- 腎臓の形成異常(ラット実験)
つまり、小さな子どもや妊娠中の方にとっても無視できないリスクがあるのです。
「化学調味料無添加」でも入っている?
はい、残念ながら「たんぱく加水分解物」は“化学調味料ではない”扱いになるため、「無添加」と表示されていても含まれている可能性があります。(化学調味料についての記事はこちら)
しかも、使用量に制限がなく、国の規制もないというのが現状です。
実際、日本で作られた醤油にこれらの物質が含まれていたことで、海外で輸出を拒否された事例もあるほどです。
ママができる「選ぶ力」
完璧を目指す必要はありません。
でも、ラベルを見て「たんぱく加水分解物」の文字があれば、コスト重視で作られた食品かもしれないという目で選んでみてください。
家族の健康を守るためのチェックポイント:
- 「たんぱく加水分解物」と書かれていたら、一度立ち止まってみる
- 「天然だし使用」や「原材料にこだわった」商品を選ぶ
- 添加物をなるべく使わない調理を意識してみる
まとめ|“知って選ぶ”が家族を守る
「たんぱく加水分解物」は、便利でおいしさを演出してくれる一方で、知られざるリスクを含んだ添加物でもあります。
だからこそ、「知って選ぶ」ことが家族を守る第一歩になります。
毎日の買い物の中で、少しだけラベルを見てみる習慣をつけてみませんか?

【参考文献】
- 食品安全委員会関連資料
- 食品添加物の科学的評価に関する論文
- 実験報告:MCP・DCPの変異原性および発◯ん性
- 『食品の裏側』安部司 著