忙しい毎日の中で、「とりあえず食べさせなきゃ」となってしまう食事。でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。子どもと笑いながら食べる時間、最近ありましたか?

楽しい食事で吸収率アップ!

実は、楽しく食べることは、ただの「気分」だけではありません。
おしゃべりしながら笑って食べると、脳内ではセロトニン(幸せホルモン)が出て、消化酵素が元気に働きはじめます。その結果、栄養の消化吸収がスムーズに!

つまり、同じメニューでも、黙々と1人で食べるより、家族でにぎやかに食べた方が、体にしっかり届くのです。

「孤食」が増えている日本の食卓

厚生労働省の調査によると、小中学生の約40%が、朝ごはんを1人で食べているとされています。
共働き家庭の増加、子どもの塾や習いごと…。理由はいろいろですが、家族で一緒に食べる機会は確実に減ってきています。

「食べること=楽しい」が育む心の健康

「今日のごはん、おいしかったね」
そんなシンプルな会話が、子どものストレスをやわらげ、心を安定させる効果があります。

逆に、食事が「ただの作業」になってしまうと、ストレスが溜まり、やる気や心の元気が失われてしまうことも…。
実際に、うつ状態になった子の多くが「家族での食事経験が少ない」というデータもあります。

まとめ:食事は心と体の“ビタミン剤”

食卓は、子どもの「栄養吸収」だけでなく「心の健康」にも大きく影響します。
1日3回の食事タイムは、子どもにとってのストレス解消のチャンスでもあります。

忙しくても、週末だけでも一緒に食べる時間をつくってみませんか?
「おいしいね」と笑い合える時間が、子どもの体と心を強く育ててくれます。

【参考文献】

  • 厚生労働省「平成17年 国民健康・栄養調査」
  • 『セロトニンの科学』有田秀穂(NHK出版)
  • 日本小児保健協会「子どもの心と食事に関する研究」