「ホットケーキミックス」「お菓子」「漬物」「ゆでだこ」…
実はこれらに共通して使われている添加物があることをご存じですか?
それが、「ミョウバン」と呼ばれるアルミニウム化合物。
ふくらし粉としてよく知られるベーキングパウダーに含まれる成分のひとつです。
子育てママにとって、子どもに何を食べさせているかはとても大切なこと。
今回は、「ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)」や「ベーキングパウダー」が子どもの体に与えるリスクについて、わかりやすくご紹介します。
ベーキングパウダーとは?
ホットケーキなどをふっくらさせるための膨張剤(ふくらし粉)です。
市販の粉製品やお菓子に広く使われていて、「ベーキングパウダー」「膨張剤」と表示されています。
しかし、その中身の詳細は表示義務がありません。
つまり、どんな成分が使われているのか、消費者には見えないのです。
ミョウバン=アルミニウム化合物
ベーキングパウダーの中には「ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)」が使われていることがあり、
これが問題とされるのは、アルミニウムが含まれているからです。
アルミニウムは、次のような用途にも使われています:
- ナスの色止め(漬物や煮物)
- ゆでだこの発色
- 栗きんとんやきんぴらごぼうの歯切れ向上
- 天ぷらやフライの衣の調整
つまり、日常のあらゆる食品に知らず知らずのうちに入っている可能性があるのです。

アルミニウムの健康リスク
【1】脳に蓄積し、痴呆症のリスクも?
アルミニウムは体に入ると脳に蓄積しやすく、
一度蓄積すると体外に排出されにくいのが特徴です。
動物実験では、
- 発達中の神経に悪影響
- 生殖器、腎臓、膀胱へのダメージ
といった深刻な影響が報告されています。
特に子どもは成長途中で影響を受けやすいため、注意が必要です。
【2】1〜6歳の子どもがもっとも摂取している!?
厚生労働省が発表したデータによると、
1〜6歳の子どもは、アルミニウムの40%をお菓子・甘い加工食品から摂取しているという結果が。
何気ないおやつタイムが、実はアルミニウムの摂取源になっているかもしれません。
日本の対応は遅れている?
欧米ではアルミニウム添加物の使用を規制している国もありますが、
日本では、未だに規制はほとんどありません。
厚労省は一部業界に「使用を控えるように」と要請しているだけで、法的な制限ではないのです。
さらに注意!「アルミ鍋」にもご用心
食品添加物としてのアルミニウムに加えて、調理器具からもアルミが体に入る可能性があることをご存じですか?
【1】アルミ鍋の使用で溶け出すアルミニウム
アルミ鍋は軽くて熱伝導が良く、安価で使いやすいため、昔から家庭で使われてきました。
しかし、酸性の食品(トマト、酢、梅干しなど)を加熱調理すると、アルミが溶け出すことがあるのです。
特に長時間煮込む料理や、梅干し入りのおかゆ、トマトソースなどでは高濃度のアルミニウムが食品に移る可能性があります。
【2】アルミ鍋が体に与える影響は?
アルミ鍋から摂取されるアルミニウムも、体内に蓄積される可能性があります。
添加物と同様に、脳や腎臓、生殖器への悪影響が指摘されており、子どもの発達中の神経に影響を及ぼすリスクも考えられます。
さらに、毎日の食事で少しずつアルミが蓄積すると、将来的な認知機能の低下や神経疾患の原因になるかもしれないという報告も。

おすすめの調理器具は?
子どもを守るママにおすすめなのは、次のような素材の鍋です:
- ステンレス製(丈夫で溶け出しにくい)
- ホーロー鍋(酸に強く、においも付きにくい)
- セラミックコーティング鍋(焦げ付きにくく、安心)
アルミ鍋は避けるか、酸性の料理には使わない工夫が安心です。
子どもを守るために、今できること
- ベーキングパウダーは「アルミフリー」を選ぶ
- 食品の成分表示を見る習慣をつける
- 調理器具の素材にも気を配る(酸性の料理にはアルミ鍋を使わない)
- 家族の健康を考えた食生活を心がける
まとめ
食品からだけでなく、鍋からも体に入ってくるアルミニウム。
私たちが何気なく使っている調理器具や加工食品に、子どもの体に悪影響を及ぼすリスクが潜んでいます。
「知らなかった」で済まさずに、「今からできること」を少しずつ取り入れていきましょう。
ママの小さな気づきが、家族の大きな健康につながります。

【参考文献】
- 厚生労働省「食品中のアルミニウムに関する調査結果」
- NHKニュース(2013年6月21日報道)
- 食品安全委員会「アルミニウムの健康影響に関する評価」
- 『食品の裏側』安部司(東洋経済新報社)
- 『調理器具の科学』柴田書店