「カマボコ」「パン」「ラーメン」「チーズ」など、子どもも大好きな食品たち。
でも、これらには「リン酸塩」という見えない危険が潜んでいることをご存じですか?
リン酸塩ってなに?
リン酸塩とは、「リン酸」と「ナトリウム」などを結びつけた食品添加物の一種。
食品に弾力を出す・色をきれいに見せる・保存性を高めるために、幅広く使われています。
たとえば…
- カマボコ、ハム、ウインナーなどの加工肉
- ラーメンのかん水
- パンのイーストフード
- チーズの乳化剤
- お菓子のベーキングパウダー
表示義務がない場合もあるため、知らずに摂ってしまいやすいのが特徴です。
なぜ危険なの?──過剰摂取が骨や心臓に影響!
私たちの体にはリンが必要ですが、リン酸塩としての過剰摂取は別問題。
【1】カルシウムの吸収を妨げ、骨が弱くなる!
リンをとりすぎると、カルシウムの吸収率が下がるため、骨からカルシウムが溶け出してしまいます。
すると、
- 骨粗しょう症
- 歯が弱くなる
- 骨折しやすくなる
などの症状が起きやすくなります。
【2】マグネシウム・鉄の吸収にも悪影響
- マグネシウム不足→神経過敏、うつ、不眠、心疾患
- 鉄不足→貧血、集中力低下、発育不良
リン酸塩の過剰摂取が、成長期の子どもにも深刻な影響を及ぼす可能性があるのです。

「森永ヒ素ミルク事件」から学ぶこと
1955年、日本で「森永ヒ素ミルク中毒事件」が起きました。
これは粗悪なリン酸塩にヒ素が含まれていたことによって、乳児134人が死亡、1万3000人以上が健康被害を受けた悲惨な事件です。
「ちゃんと管理されているから大丈夫」とは言い切れないのが、添加物の怖さです。
ママにできる3つの対策
1. 加工食品はほどほどに!
特にカマボコ、ウインナー、インスタント食品などは、日常的に避けるのが◎
2. 表示をよく見る!
「リン酸」「Na」「pH調整剤」「イーストフード」などの表示に注意。
3. 家族で食べるならシンプルな食材を!
手作り・素材そのものを使った料理が安心です。
まとめ
リン酸塩は、使いやすく便利な添加物ですが、子どもの未来の健康には大きなリスクも含んでいます。
「たまにはいいよね」ではなく、「毎日の食事の中でどれだけ減らせるか」を意識してみませんか?

【参考文献】
- 日本食品添加物協会「食品添加物の基礎知識」
- 厚生労働省「食品添加物の安全性評価」
- 食品安全委員会「リン酸塩に関する科学的知見」
- 日本小児科学会「くる病・骨粗しょう症と栄養」
- 森永ヒ素ミルク中毒事件報告書