はじめに|毎日食べる“あの果物”に潜むリスク

朝ごはんやおやつに手軽で栄養もあるバナナ。
実は日本人がもっとも多く食べている果物でもあります。

でも、そのバナナが「健康に悪いかもしれない」としたら…?
特に、成長期の子どもや妊婦さんには注意が必要な事実があるのです。

日本のバナナの8割がフィリピン産。その裏側にある現実とは?

スーパーでよく見かけるバナナの多くは、フィリピンから輸入されたものです。
ところがその産地、フィリピン・ミンダナオ島では深刻な農薬被害が起きています。

日本のNPO「PARC(アジア太平洋資料センター)」の調査では、以下のような健康被害が報告されています。

  • 家畜が死亡
  • 住民が失明・腎機能障害・皮膚炎
  • 出産異常の報告も

これらは、バナナ農園で使われる強い農薬が原因とされています。

実は…食べる私たちにも影響が?

農薬の問題は、現地の人々だけではありません。
輸入されたバナナを口にする私たちにもリスクがあります。

特に問題視されているのが「フィプロニル」という農薬です。

  • バナナの皮だけでなく中身にも浸透しやすい
  • 神経に作用する毒性がある
  • 少量でも長期的に摂取すると健康被害の可能性

農薬は洗っても完全には落とせません。子どもや妊婦さんにはより注意が必要です。

見分け方は「シールの番号」だった!

「でも、全部のバナナが危険なの?」
安心してください。安全なバナナを見分ける方法があります。

それが「PLUコード」です。果物に貼られているシールに注目してみましょう。

  • 4桁で「3」や「4」から始まる → 農薬・化学肥料使用
    例)#4011(一般的なバナナ)
  • 5桁で「9」から始まる → オーガニック栽培
    例)#94315(無農薬バナナ)

この番号を知っているだけで、安全な果物を選ぶ手助けになります。

まとめ|“知ること”が家族を守る力に

手軽で人気のバナナですが、
その背景には、私たちの知らないリスクが潜んでいることもあります。

だからこそ大切なのは、
「安いから」ではなく、“選んで買う”意識

日々の買い物の中で、少しだけ目を向けてみてください。
その小さな一歩が、子どもたちの健康と未来を守る力になります。

【参考文献】

  • NPO法人PARC『バナナが降らせるフィリピンの毒の雨』調査報告書
  • 安田節子 著『食べものからの警告』
  • 食政策センター ビジョン21 資料