ハムやウィンナー、ベーコン。忙しい朝のお弁当や、子どもの好きな朝ごはんの定番です。
でも、私たちが「おいしい」「便利」と思って買っているその加工肉、実は健康を脅かす危険な成分が詰まっていることをご存知でしょうか?
大手ハムメーカーの裏側 ~“ハム”なのに中身はお肉じゃない!?~
ある大手ハムメーカーでは、豚肉に対して60%の「ピックル液」を注入してハムを製造しています。
さらに、コストダウンのため、注入量を210%にまで増やすことも実際に行われています。
ピックル液の中身とは?
これはただの水ではありません。“肉の代わりに注入される“化学スープ”のようなもので、以下のような成分で構成されています:
- 水
- 塩
- 砂糖・コーンシロップ(血糖値を急激に上げる可能性のある糖分)
- 植物性たんぱく(多くが遺伝子組み換え大豆やポストハーベスト農薬使用大豆)
- 卵たんぱく・乳たんぱく(家畜の飼育やエサの問題も)
- たんぱく加水分解物(グルタミン酸などのうま味物質が濃縮)
- リン酸塩(保水剤・骨に悪影響を及ぼす)
- 乳化剤(カゼインNa:乳由来の界面活性剤)
- 調味料(アミノ酸等=実質的な化学調味料)
- 酸化防止剤(ビタミンC:合成ビタミンが主流)
- 発色剤(亜硝酸ナトリウム:発がん性のリスクあり)
- 着色料(コチニール/カルミン酸=虫由来の赤色色素)
これらを注入して「肉に見せかけたハム」を作り出しているのが現実です。
そして、これでも法律上「ロースハム」と名乗ることができるのです。なぜなら、日本の食品表示基準では、「豚肉を使用していればハムと名乗れる」とされているからです。

発色剤「亜硝酸ナトリウム」の正体 ~きれいなピンク色は“発がん性のサイン”~
スーパーで売られているハムやウィンナーの美しいピンク色。
実はこれ、「亜硝酸ナトリウム」という発色剤によって人工的に作られています。
この亜硝酸ナトリウムは、加熱されると肉のたんぱく質と結びつき、「美しいピンク色」に変わります。
一見すると新鮮に見えますが、本来の肉の色ではありません。
そして恐ろしいのは、この亜硝酸ナトリウムが胃酸と反応することで「ニトロソアミン」という強力な発がん物質を生むという事実です。
ニトロソアミンは、胃と直腸に蓄積しやすく、消化管に長くとどまるため、がんのリスクが高まるといわれています。
規制はあっても完全に“ゼロ”ではない
日本ではこの発色剤の添加量に制限はありません。
ただし、加工後に残っている「残存量」には上限があります。
- 食肉ハム・ソーセージ:70ppm以下
- 魚肉製品(タラコやいくらなど):5ppm以下
とはいえ、体内でニトロソアミンが生成される以上、「少しなら大丈夫」と安心することはできません。
実は“豚肉100%”ではない!? ~驚くべき原材料の実態~
本来ハムとは、豚肉を塩と香辛料で漬けて燻製したもの。
しかし、市販のハムにはくず肉・冷凍肉・魚肉・ヌートリア(オーストラリアの大ネズミ)などの安い野獣肉まで使われることもあります。
さらに、以下のような添加物や補助原料が加えられ、見た目や食感をごまかしているのです:
- でんぷん(遺伝子組換えの可能性)
- ゼラチン(狂牛病や製造薬品の心配)
- 植物性たんぱく(添加物・農薬のリスク)
- 卵白(エサ・環境の問題)
- くん液(タール成分含む)で燻製風にするだけ
- 保水剤(リン酸塩)でかさ増し)
こんなハムを、子どもの朝食やお弁当に毎日入れているとしたら…?
私たちは便利さと引き換えに、大切な家族の健康を脅かしてしまっているかもしれません。

では、どんなハムなら安心なの?
今でも、真面目にハムづくりをしている生産者は存在します。
そんな安心なハムを見分けるには、原材料表示をしっかり確認しましょう。
理想的な表示はとてもシンプルです:
- 豚肉
- 塩
- 砂糖(またはきび糖)
- 香辛料
たったこれだけ。添加物が一切入っていないものを選びましょう。
また、見た目が真っ白や真ピンクのものは避け、自然な肉色をしているものがおすすめです。
まとめ:ハムの“見た目”ではなく“中身”を見る目を
子どもたちは、ハムやソーセージが大好きです。
だからこそ、「毎日食べていいものか」「その原材料は何なのか」を私たち親が見極める目が必要です。
便利さや価格だけで選ばず、“安心”という価値を大切にすること。
それが、未来の子どもたちの健康を守る第一歩です。

【参考文献】
- 『食品の裏側』 安部司(東洋経済新報社)
- 『食品添加物の基礎知識』 黒田洋一郎(講談社)
- 『食べもののウソとホント』 船瀬俊介(三五館)
- 日本食品衛生法・厚生労働省資料
- 食品と暮らしの安全基金発行資料