毎日、家事と育児をしていると、
「ちゃんとやっているはずなのに、なぜか満たされない」
そんな気持ちになることはありませんか。
SNSを見ると、
・楽しそうな家族
・余裕のある暮らし
・キラキラしたママたち
それを見た瞬間、
「私、足りてないのかな…」
と心がざわつく。
でもその苦しさ、あなたの努力不足ではありません。
人は「どれだけあるか」では幸せを感じない
ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者
ダニエル・カーネマン
は、人の心の不思議なクセを明らかにしました。
人は
「今どれだけ持っているか」
ではなく、
「昨日より増えたか、減ったか」
で気持ちが大きく動く、ということです。
たとえ話で考えてみてください
・Aさん:お金がたくさんあるけど、少し減った
・Bさん:もともとは少なかったけど、少し増えた
外から見れば、Aさんの方がずっと豊かです。
でも、心の中では——
- Bさんは「よかった!増えた!」と喜び
- Aさんは「減った…」と強い不安や痛みを感じます
人の心は「量」より「変化」に反応するのです。
なぜ「もっと、もっと」と比べてしまうのか
人は慣れてしまう生き物です。
- 初めてのご褒美
- 最初の成功
- 最初の「できた!」
あの感動は、ずっと同じ強さでは続きません。
だから脳は、
「もっと大きな変化」
「もっとはっきりした結果」
を求めるようになります。
これが続くと、
- 今の幸せに気づけない
- 比較が止まらない
- 常に不足感を感じる
という状態に陥ってしまいます。
「減ること」は、心にとても強く響く
人の心は、
得る喜びより、失う痛みを強く感じます。
- 少し良くなる → まあまあ嬉しい
- 少し悪くなる → ものすごくつらい
そのため私たちは、
「現状維持」では満足できず、
「上にいかないと不安」
を感じやすくなります。
比較がつらいママに、知ってほしいこと
ここで大事なのは、これです。
あなたが感じている
- 焦り
- 不安
- 足りなさ
それは
心のクセがそう感じさせているだけ
ということ。
あなたの暮らしや子育てが
「足りない」わけではありません。

幸せは「増やす競争」ではない
数字
評価
他人との比較
それらは、本来
「生きるための道具」
のはずでした。
でもいつの間にか、
自分がちゃんとしているかを測る点数
のようになってしまう。
だから苦しくなるのです。
ママの幸せは、グラフにできない
- ・今日、子どもが笑った
- ・ちゃんとご飯を食べてくれた
- ・一緒に眠れた
それは「増えた」「減った」で測れません。
でも、
確かに積み重なっている
大切な毎日です。
最後に
もし今、
「私、これでいいのかな」
と感じているなら。
それは、
あなたが真剣に向き合っている証拠。
比べなくていい。
上を見続けなくていい。
今ここにある日常も、ちゃんと価値がある。
それだけは、忘れないでくださいね。

【参考文献】
・Daniel Kahneman『Thinking, Fast and Slow(ファスト&スロー)』
・プロスペクト理論 関連研究
