「運動してるのに体重が落ちない…」
「食事も気をつけてるのに、なぜか体が重い…」
そんな悩みを抱えているママは少なくありません。
実はその原因、ホルモンと油の“落とし穴”にあるかもしれません。
運動=痩せる、は思い込み?
運動すると、アドレナリンやノルアドレナリンというホルモンが分泌され、血糖値が上がります。
このホルモンは、体が「今すぐエネルギーが必要だ」と判断したときに出るもの。
つまり、運動中の体は“高血糖状態”になりやすいのです。
さらに、「痩せなきゃ」「ジム行かなきゃ」「お金払ってるし…」という精神的ストレスがかかると、
ストレスホルモン(コルチゾールやグルカゴン)が出て、これまた血糖値を引き上げます。
高血糖状態が続けば、体はインスリンを出して調整しようとします。
でも、それが長引くと「インスリンが効かない体=インスリン抵抗性」が起こり、
余った糖が脂肪として蓄積されやすくなるのです。
植物性の油も「太る原因」になります
「体にいいから」と植物性の油(サラダ油、オリーブオイル、ごま油など)を積極的に使っていませんか?
実はこれも太りやすい体をつくる大きな要因になります。
植物性の油には「リノール酸」が多く含まれる
リノール酸は体内で酸化されると、「アルデヒド」や「アラキドン酸」に変わります。
そしてそこから「TNFα(ティーエヌエフアルファ)」という物質が生まれます。
このTNFαには、インスリンの効きを悪くする働きがあります。
つまり、血糖値が下がりにくい体を作ってしまうのです。
どんなに運動しても、血糖値が下がらない→中性脂肪になる→体に脂肪として蓄えられる。
この悪循環が、まさに“痩せない体”を育ててしまう原因です。

「いい油」も安心できない
よく「オリーブオイルは健康にいい」と言われますが、植物性である以上リノール酸は含まれます。
摂りすぎれば体内でTNFαが増え、結果として太る体質を促進してしまうのです。
痩せるために「がんばる」が逆効果に
- 頑張って運動するとホルモンで血糖値が上がる
- 植物性の油を摂ることでインスリン抵抗性が高まる
- 血糖が脂肪に変わりやすくなる
これが、「運動しているのに痩せない」多くの人に共通する流れです。
子育てママに伝えたいこと
運動も油も、「正しく付き合う」ことが大切です。
大切なのは、がんばりすぎないことと、本当に体にとって何が良いのかを見直すこと。
「体にいい」と言われているものでも、量やタイミング、体質によっては逆効果になることがあります。
まずは、焦らず、自分の体と向き合うことから始めましょう。

【参考文献】
- 日本内分泌学会「ストレスホルモンと血糖値の関係」
- 栄養学レビュー「リノール酸の代謝と慢性炎症」2024年版
- 医学誌レビュー「TNFαとインスリン抵抗性」Vol.32
- 健康食品研究センター「植物油と中性脂肪の関連性」報告書