「生野菜ってヘルシーだよね!」「加熱すると栄養が逃げちゃうんじゃない?」
そんなふうに思ったこと、ありませんか?
実は、どちらが正解というより、どちらも大切なんです。
今回は、子どもの健康を考えるママたちのために、「生野菜」と「加熱野菜」の違いやメリットについて、わかりやすくご紹介します。
生野菜のメリット:ビタミンをしっかりキープ!
生で食べることで守れる栄養素は主に「水溶性ビタミン」。
代表的なのは、ビタミンCや葉酸など。
これらは熱に弱く、水に溶けやすいため、加熱や茹でることで減ってしまいやすいんです。
だから、キャベツやレタス、ピーマンなどのサラダは、毎日の食卓にあると嬉しいですね。
加熱野菜のメリット:吸収しやすくなる栄養もある!
一方で、加熱した方が体に吸収されやすくなる栄養素もあります。たとえば:
- リコピン(トマトなど):加熱すると吸収率が約1.3倍に!
- βカロテン(にんじんなど):体内でビタミンAに変わり、視力や免疫に大事な栄養素。加熱して細胞壁が壊れることで、ぐっと吸収しやすくなります。
たとえば「にんじんのきんぴら」や「トマトの煮込み料理」はとても理にかなっています。
食べただけじゃダメ!「吸収」されるかが大事
たくさん食べたから健康!というわけではありません。
あるヨーロッパの研究では、生野菜だけを大量に食べても吸収効率が悪く、血中の栄養レベルは上がりにくいという結果も。
ポイントは、「どれだけ食べたか」ではなく、「どれだけ吸収できたか」です。
ローフードやビーガンの落とし穴
最近注目されている「ローフード(生中心)」や「ビーガン(動物性食品なし)」ですが、実は注意が必要。
特に以下の栄養素が不足しがちです:
- ビタミンB12
- ビタミンD
- 鉄分(ヘム鉄)
- カルシウム
- たんぱく質
不足が続くと、貧血や骨の弱化、月経トラブルなどのリスクが高まることも。特にママや子どもには心配な点です。

「酵素が大事!」は思い込み?
「生野菜の酵素が体にいい」とよく聞きますが、実は胃酸でほとんど働かなくなると言われています。
私たちの体は、自分で必要な酵素を作れるため、無理に外から取る必要はありません。
子どもにローフードはNG!
子どもはまだ体が小さく、一度に食べられる量も限られています。
生野菜中心だと、カロリーも栄養も不足しがちになり、成長や免疫力に影響が出ることも。
例えば、
- 月経トラブル
- 骨密度の低下
- 風邪をひきやすくなる
といったリスクもあります。加熱野菜をしっかり取り入れることが大切です。
まとめ:ママが目指すのは「バランスごはん」
観点 | 生野菜 | 加熱野菜 |
---|---|---|
ビタミンCなど | ◎ 保たれやすい | △ 壊れやすい |
リコピン・βカロテン | △ 吸収しにくい | ◎ 吸収率アップ(+油でさらに◎) |
食感・満腹感 | ◎ シャキシャキ感 | △ 柔らかく食べやすい |
消化しやすさ | △ 食物繊維で負担になることも | ◎ 柔らかくて消化に優しい |
どちらか一方ではなく、両方取り入れることがカギ!
偏らない「栄養バランス」が、子どもと家族の元気のもと!

【参考文献】
- 欧州の大規模栄養調査(生野菜と加熱野菜の吸収効率)
- 栄養素の加熱による変化に関する研究
- ローフード・ビーガン食のリスクに関する実例報告