はじめに

子育てをしていると、
いつも前向きでいるのは難しいものです。

  • 気持ちが沈みやすい
  • イライラして自己嫌悪になる
  • 前向きになろうとして、逆につらくなる

こうした状態は、めずらしいことではありません。

このワークの目的は、
「気合でポジティブになること」ではなく、
自然に前向きな状態に近づくこと
です。

考え方を無理に変えるのではなく、
体・表情・言葉を少し整えることで、
結果としてポジティブな気持ちが生まれやすくなる構成です。

このワークのポイント

  • がんばらない
  • 全部やらなくていい
  • できるところだけでOK

ポジティブさは「作るもの」ではなく、
「戻ってくる状態」と考えて進めます。

ワーク① 姿勢を整える

まず、体から整えます。

① 顔を少し上に向ける
② 背筋を軽く伸ばす
③ 胸を少しひらく

これだけで、呼吸が入りやすくなります。

姿勢は、気分に直接影響します。

ワーク② 呼吸で気持ちを安定させる

次に呼吸です。

① 鼻からゆっくり息を吸う
② 口から長めに吐く

これを3回。

気分がすぐ変わらなくても問題ありません。
体が落ち着くことで、前向きな感情が出やすくなります。

ワーク③ 笑顔を先につくる

ここでは、気分は考えません。

  • 口角を少し上げる
  • 作り笑いでOK

笑顔の形をつくるだけで、
脳は「安心・前向き」を感じやすくなります。

ワーク④ 使う言葉をポジティブ寄りにする

気分が下がりやすい言葉を減らします。

使いがちな言葉

  • どうせ
  • またできなかった
  • 私なんて

これを、次の言葉に置き換えます。

  • 今日はここまで
  • 今は途中
  • 少しはできた

完全に前向きでなくて構いません。
少し軽い言葉を選ぶだけで十分です。

ワーク⑤ 1日を前向きに終える

夜、寝る前に行います。

今日あった「良かったこと」を3つ思い出します。

  • ごはんを作った
  • 子どもと話した
  • 一日を終えた

大きなことは不要です。
事実レベルで構いません。

ワーク⑥ できる自分を確認する(週1回)

週に1回、1分だけ使います。

紙に書きます。

  • 最近できたこと
  • 自分の良い行動

  • 時間通り起きた
  • 約束を守った
  • 家を回した

これを積み重ねることで、
「できない自分」より
「できている自分」に目が向きやすくなります。

まとめ

  • ポジティブは訓練で育つ
  • 気持ちより、体と言葉を先に動かす
  • 小さな積み重ねで十分

このワークは、
前向きになりやすい状態をつくるための土台です。

【参考文献】
幸せな人生を送る子どもの育て方(前野隆司)