子どもには、まっすぐでやさしい心を育ててほしい。
そう願うママやパパは多いと思います。
でも、子どもは日常の中で「悪口」に触れることも多くなっています。
友達との会話、SNS、テレビや動画…無意識のうちに悪口が身近になっているのです。
今回は、「悪口」が心と脳にどんな影響を与えるのか、そして親としてできることについてまとめました。
悪口が心に残す傷
人の心には2つの層があります。
•表層心理:今感じている気持ちや意識している考え
•深層心理:無意識のうちに影響を与える心の奥の部分
悪口は、たとえ軽い気持ちで言ったとしても、深層心理に強く刻み込まれます。
たとえば、
「あの子、全然ダメじゃん」と何気なく言うと、深層心理は「自分がダメ」と受け取ってしまうことがあります。すると、
•ネガティブな考え方になる
•嫌な人や場所に引き寄せられる
•失敗しやすい行動をとるようになる
など、人生にじわじわと悪い影響が出てくるのです。

実は、悪口はストレス解消にならない
「ムカつくから、言ってスッキリした」
そんなふうに思うこと、ありますよね。
でも実は、悪口を言うとストレスが増えるという研究結果もあります。
理由は、
- 悪口でネガティブな感情を再確認してしまう
- 自分の脳と心がその悪い言葉の影響を受けてしまう
- 短期的にスッキリしても、長期的にはイライラしやすくなる
つまり、悪口は一時的なガス抜きのように見えて、実は自分の中のストレスを増やしているのです。
本当のストレス解消は、
- 本音を安全に話せる場所
- 運動やリラックスなどの身体的なケア
- 自分を肯定できる言葉を使うこと
そうした「心を整える行動」が大切です。

脳にもある、悪口の落とし穴
実は大脳にも弱点があります。
大脳は言語で認識しますが「主語を認識しない」という性質があります。
つまり、
「アイツはバカだ」
「あの人って最悪」
という言葉も、脳は「私がバカだ」「私が最悪だ」と勘違いしてしまうのです。
これが「悪口を言うと自分に返ってくる」と言われる理由です。
だからこそ、言葉を使うときは本当に注意が必要です。
悪口を言う人の未来は…
今はうまくいっているように見える人でも、
悪口が習慣になっていると、長期的に見ると人生が崩れていくことがあります。
- 人間関係
- 仕事
- お金
- 健康
その原因の多くが、心と脳に刻まれたネガティブな情報にあります。

子どもに伝えたいこと
子どもには、こんな言葉を伝えていきたいです。
「どんなときも、やさしい言葉を使おうね」
「誰かの悪口を言う前に、自分の心がどう感じているか考えてみようね」
やさしい言葉は、人を大切にする力。
そして、自分を守る力になります。
ママにできること
- 家庭ではポジティブな言葉を多く使う
- 悪口を聞いたときは「どう思ったの?」と聞いて気持ちを言葉にする練習をする
- 子どもが誰かを悪く言ったときは、ただ注意するのではなく一緒に“気持ちの伝え方”を考える
毎日の小さな言葉の積み重ねが、子どもの心を強くやさしく育てます。
「悪口を言わない子」は、自分もまわりも大切にできる子。
親としてできることを、今日から少しずつ始めてみませんか?

【参考文献】
- 『言葉があなたの人生を変える』|苫米地英人(サイゾー)
- 『潜在意識を書き換える方法』|心理カウンセラー 根本裕幸
- 『脳は主語を認識しない』|苫米地英人の脳科学解説より
- 『悪口を言うとストレスがたまるってホント?』|メンタルヘルス関連研究記事
- 各種心理学論文・脳科学記事(「表層心理・深層心理」「言語による脳への影響」など)