日差しが強くなる季節、家族の肌を守るために欠かせない「日焼け止め」。
でも、その選び方、ちょっと待ってください!
市販の日焼け止めの中には、肌に塗ることでかえって体に悪影響を与えてしまう成分が含まれていることがあります。特に、子育て中のママや妊娠中の方、小さなお子さんには気をつけたい成分があります。
1. オキシベンゾン(ベンゾフェノン-3)
高SPFの日焼け止めによく含まれている成分で、紫外線から肌を守りますが、実は皮膚から体内に吸収されやすい特徴があります。女性ホルモン(エストロゲン)に影響を与える可能性があるため、特に妊娠中は避けたい成分です。
また、アレルギー反応を起こすこともあるため、敏感肌の方にも注意が必要です。
2. メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
使用感の良さから多くの製品に使われていますが、紫外線と反応してアレルギーを引き起こす可能性があります。さらに、代謝や甲状腺ホルモンに影響を与えるとの指摘も。
サンゴ礁への悪影響があるとして、ハワイやパラオでは使用が禁止されています。
3. t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)
UVA対策に使われる成分で、基本的には安全とされますが、塩素と反応すると有害物質に変化することがあります。
特に、プールでの使用は避けた方が無難です。

4. ホモサレート
紫外線吸収剤として使われていますが、体内に取り込まれることで内分泌(ホルモン)系に影響を与える可能性があります。
EUでは1.4%までの使用が推奨されているのに対し、日本では10%までOK。敏感肌やアレルギー体質の方は特に注意が必要です。
まとめ:日焼け止め選びのポイント
家族の肌を守るためには、成分にも目を向けることが大切です。
「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」や「敏感肌用」と書かれた製品を選ぶと安心。
天然成分ベースや紫外線散乱剤(酸化チタン・酸化亜鉛)を使った日焼け止めは、肌にやさしい選択肢です。
日焼け止めは「肌に直接塗る食品」と考えて、安心して使えるものを選びましょう!

【参考文献】
- Environmental Working Group (EWG). “Sunscreen Guide.”
- U.S. FDA. “Sunscreen: How to Help Protect Your Skin from the Sun.”
- European Chemicals Agency (ECHA). “Information on Chemicals.”
- 日本皮膚科学会「紫外線防御剤に関する報告書」