お金の教育は、テストの点数や部活の練習のように目に見える結果がすぐ出るものではありません。
でも、お金の知識や考え方は、一度身につけば一生の財産になります。
日本では、学校でお金について学ぶ機会がほとんどありません。
だからこそ、ママやパパが「家庭での金融教育」の先生になることが大切です。
ここでは、アメリカの高校生が学んでいる知識をもとに、子どもにぜひ伝えてほしい7つのポイントをお伝えします。
目次
1. お金は「目的」ではなく「手段」
- 子どもはつい「お金=欲しいものを買うためのもの」とだけ考えがち。
- まず伝えたいのは「お金は幸せな生活や夢を叶えるための道具」であること。
- 例:「お金があったら家族旅行に行ける」「習い事を続けられる」など、目的を具体的に話す。
2. 借金は必要最低限に
- クレジットカードやスマホ分割払いも「見えない借金」であることを教える。
- 借金は、利息で返す金額が増える仕組みを、簡単な例(100円借りたら110円返す)で説明。
- 家庭で「大きな買い物はお金を貯めてから買う」というルールを共有する。
3. 「うまい話」には必ず裏がある
- 子どもは将来、友達やSNSから「楽に稼げる話」を持ちかけられる可能性がある。
- 「高すぎるリターン」や「よく分からない仕組み」は危険のサインと教える。
- ママ自身も怪しい話を断る姿を見せることで、子どもの防衛力も高まる。
4. 借金で人生を諦めない
- 万が一、将来子どもが借金をしてしまっても「やり直せる方法」があることを知っておく。
- 破産や債務整理は、正しい知識とサポートを得れば人生の再スタートができる制度。
- ママが知識を持っていれば、いざという時に子どもを守れる。
5. 投資は分散が基本
- 貯金だけでなく、お金を増やす方法として「投資」があることを教える。
- ただし「全部を一か所に預けない(卵は一つのカゴに入れない)」ことが大切。
- 家庭でできる例:おこづかいの一部を貯金、もう一部を別の使い道に回すミニ体験。

6. お金の管理はシンプルに
- 家計簿は続かなくてもOK。
- 月に1回、資産(持っているお金や物)と負債(借りているお金)を一緒に書き出す習慣を子どもと持つ。
- 可視化することで、「使いすぎ」や「貯まり具合」が分かりやすくなる。
7. 学びは一生続く
- お金のルールは時代とともに変わることを伝える。
- 新しい知識を得ることで、変化の中でも家族を守れる。
- 家でできる例:一緒に経済ニュースを見る、本屋で金融・社会の本を選ぶなど。
家庭でできる「お金教育」のコツ
- 日常会話にお金の話を混ぜる(スーパーでの価格比較、光熱費の話など)。
- 子どもに小さな金額を管理させる(おこづかい帳や買い物体験)。
- 親も一緒に学ぶ姿を見せる(本を読む、セミナーに参加)。
まとめ
お金の知識は、将来のトラブルを防ぎ、夢を叶えるための強力な武器になります。
ママが子どもにお金の基本を伝えることで、子どもは「お金に振り回されない人生」を歩めます。
家庭での小さな会話や習慣が、何十年後にも残る「生きる力」になるのです。

【参考文献】
- 『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』アンドリュー・O・スミス
- 金融庁「高校生向け金融教育」
- 日本FP協会「家計管理の基本」