子どもの「キレやすさ」や「感情の爆発」に悩んだことはありませんか?
実は、家庭でのちょっとした過ごし方が、子どもの「感情のコントロール力」を育てるカギになるのです。
「大騒ぎ」は悪いことじゃない?
私たち大人はつい、「静かにしなさい」「落ち着いて」と言ってしまいがち。でも実は、子どもが家の中で兄弟や親と思いっきり大はしゃぎして、大笑いして、大暴れする時間は、とても大切な成長の時間なんです。
このような“騒ぐ時間”に、脳の中にある**扁桃体(へんとうたい)**が活性化します。扁桃体は感情をつかさどる部分で、「イライラ」や「怒り」にも深く関係しています。
「ブレーキをかける力」が自然に育つ
子どもは、思いきり騒いだあと、疲れて自然に落ち着きます。昼寝をしたり、ご飯を食べたりといった静かな時間に、今度は前頭前野(ぜんとうぜんや)が働いて扁桃体に“ブレーキ”をかけるようになります。
この「騒ぐ→静まる」の繰り返しが、感情の切り替え力(=キレにくさ)を育てていきます。つまり、キレにくい子に育てるには、家で思いきり騒ぐ時間が必要なんです。

静かにさせすぎると、逆効果に?
反対に、いつも「静かにしなさい」と言われ続ける子どもは、扁桃体をうまくコントロールする訓練ができません。そのため、いざという時に気持ちを抑えられず、急に怒り出してしまうことがあります。
実際、近隣、周囲に気を使って「静かに!」ばかり言っている保育園や幼稚園では、キレやすい子が増えているという報告もあるほどです。
今日からできる!親のサポート習慣
• 家の中で安心して騒げる時間をつくる
• 兄弟げんかも、すぐに止めるのではなく、見守る時間を意識
• 騒いだ後はゆったりした時間(昼寝・食事など)をとる
• 「うるさい!」ではなく、「元気だね」とポジティブな声かけを
まとめ
感情のコントロール力は、叱って教えるものではありません。日常の中で自然に育てていくものです。
騒ぐことをむやみに止めるのではなく、思いきり遊んで、自然に落ち着く経験を何度も繰り返すことで、子どもはキレにくくなります。
ママのゆるやかな見守りと、ちょっとした環境づくりで、感情に強い子どもへと育てていきましょう。

【参考文献】
• 子育て脳科学:感情と脳の関係についての最新研究(専門医監修)
• 幼児教育における感情コントロール育成の実践例(保育心理学研究)
• 保育現場と子どもの発達に関する調査(日本こども発達学会)