こんにちは。日々忙しく過ごすママの皆さんへ。

「最近ちょっと疲れが取れないな…」
「健康には気をつけたいけど、何から始めたらいいか分からない」

そんなあなたに、まず意識してほしいのが「腎臓」と「リン」の関係です。

見えないけれど、毎日フル稼働している“腎臓”

腎臓は、体内の老廃物や余分な水分、ミネラルをろ過して、尿として出してくれる臓器です。
まるで「体のフィルター」のように働いています。

でも、腎臓は年齢とともに少しずつ機能が落ちていきます。しかも一度ダメージを受けると、回復することはほとんどないのです。
それなのに、異変があっても気づきにくく、症状が出る頃には手遅れというケースも少なくありません。

リンのとりすぎが、体を「老化」させる?

リンは体に必要なミネラルですが、とりすぎると“毒”にもなります。

ある研究では、リンの排出がうまくできない動物が、筋力低下・認知機能の衰え・毛並みの悪化など、まるで「早く年をとったかのような状態」になったことが確認されました。

リンを減らした食事に変えると、こうした老化の進行が遅くなったという報告もあります。

つまり、リンの過剰摂取は、血管を固くしたり(石灰化)、慢性的な炎症、骨や脳の認知機能低下などにも関わっているということ。
知らずにとりすぎていると、腎臓だけでなく、全身の老化スピードを加速させてしまうかもしれません。

とくに注意したいのが「無機リン」

リンの中でも特に問題となるのが、「無機リン」。
これは加工食品に使われる添加物の一種で、体に吸収されやすく、腎臓に大きな負担をかけます。

食品例含まれやすい表示名
ハム・ウインナーリン酸塩、ポリリン酸
インスタントラーメンpH調整剤、リン酸
プロセスチーズ乳化剤、リン酸塩
スナック菓子ピロリン酸ナトリウム
清涼飲料水リン酸
お弁当・惣菜類調味料(アミノ酸等)

ラベルに「リン」とは書かれていなくても、「pH調整剤」「乳化剤」「調味料(アミノ酸等)」などの名前で含まれていることが多いのです。

なぜ「45歳〜50歳」からリン制限を意識すべき?

腎臓のろ過装置である“ネフロン”は、年齢とともに少しずつ減っていきます。
特に45歳を過ぎると、その減少が急激に進むと言われています。

若いころは処理できた量のリンでも、中年以降の腎臓には負担が大きすぎることも…。
だからこそ、「腎臓を守る生活」は、40代から意識し始めるのがベストタイミングなんです。

今日からできる、ママのための腎臓ケア3つの習慣

  1. 「加工食品は毎日ではなく“たまに”にする」
     便利でも、毎日はNG。手作りや自然な食材を意識して。
  2. 「ラベルを見るクセをつける」
     “pH調整剤”“乳化剤”“調味料(アミノ酸等)”などがあれば要注意。
  3. 「子どもと一緒に動こう」
     軽い運動で骨が元気になり、体内のミネラルバランスも整います。

おわりに:ママの意識が家族の未来を変える

リンは、私たちの体にとって必要なミネラルです。
でも、「摂りすぎ」は体を老けさせ、腎臓に負担をかけます。

毎日の食事を少し見直すだけでも、未来の体は大きく変わっていきます。
そしてその第一歩は、家族の健康を支えるママの気づきから始まります。

【参考文献】

  • 『腎臓が寿命を決める』久誠著
  • 厚生労働省 食品添加物データベース
  • 国立健康・栄養研究所 公開資料
  • 日本腎臓学会「腎臓を守る生活習慣」ガイド