子育て中のマ子育て中のママにとって、家族が口にする食べ物の安全性はとても重要なテーマです。
最近、ジョージワシントン大学とミルケン公衆衛生学研究所の調査で、マクドナルドのポテトやハンバーガーから「フタル酸エステル」という化学物質が検出されたという報道があり、多くの人が不安を感じています。
フタル酸エステルとは?
フタル酸エステルは、プラスチックを柔らかくするために使われる「可塑剤(かそざい)」です。
食品そのものに原材料として入っているわけではありませんが、包装材や製造機械に使われたプラスチックから移行して、食品に混ざることがあります。
問題は、この物質が人体に与える影響です。
研究では以下のリスクが指摘されています。
- 子どもを産みにくい体になる可能性(生殖機能への影響)
- 読み書きや計算能力の低下(脳機能の発達への影響)
- 集中力や学習能力の低下
つまり、将来の知能や学習能力にも関わる可能性がある物質なのです。
フタル酸エステルが入りやすい食品例
フタル酸エステルは油に溶けやすい性質を持っており、特に以下の食品から検出されやすいと報告されています。
- 油脂を多く含む食品
例:マーガリン、バター、チーズ - 加工肉類
例:ソーセージ、ハム、ベーコン - スナック菓子やインスタント食品
例:ポテトチップス、カップ麺 - 乳製品・粉ミルク
- 清涼飲料水やジュース
(PETボトルやキャップ部分から移行するケースあり) - 缶詰食品
(缶の内側のコーティング材から移行するケースあり) - 輸入加工食品
(規制が緩い国で製造されたものは特に注意)
ママができる日常の対策
- 包装材や容器の材質をチェックする
ガラス瓶や紙パックなど、プラスチック以外の容器を選ぶと安心です。 - 加工食品を減らす
家で手作りすることで、移行リスクを下げられます。 - 油脂を含む食品は保存方法に注意
高温で長時間保存しないようにしましょう。 - 輸入食品の成分や原産国を確認する
規制の厳しい国で作られた製品を選びましょう。
子どもは大人よりも化学物質の影響を受けやすく、少量でも将来に影響する可能性があります。
すべてを避けることは難しいですが、「できるだけ減らす」意識が家族の健康を守る第一歩です。

【参考文献】
- George Washington University, Milken Institute School of Public Health
- 環境省 化学物質のリスク評価
- 国立医薬品食品衛生研究所「食品中のフタル酸エステル類の検出事例」