子どものことで手一杯。自分のことはつい後回しにしてしまう──
そんな毎日を過ごしているママへ、今日はとても大切なお話をお届けします。
実は「たった5分のウォーキング」でも、ママの脳と心を元気にする効果があるってご存知でしたか?
運動は“脳に効く最高のサプリメント”
スウェーデンの精神科医・アンデシュ・ハンセンさんのベストセラー『運動脳』では、「脳を元気にするなら、まずは運動」と断言されています。以下、その理由をわかりやすく紹介します。
1. 忙しくてもOK!運動は“記憶力”と“集中力”を高めてくれる
脳の“司令塔”とも言える前頭前野は、家事や育児の段取り力や、イライラを抑える力に関わっています。この前頭前野は運動すると血流が良くなり、働きがグンとアップ。
ある学校では、朝に30分のジョギングを取り入れただけで、学力が14%も向上したというデータも。
これ、ママにも当てはまる話です。朝の5分ウォーキングでも、「忘れ物が減った」「子どもの話をちゃんと聞けるようになった」という声が多数!

2. ストレスに強くなる!「心のクッション」ができる理由
毎日の小さなストレス──例えば「子どもが朝ごはんをなかなか食べてくれない」「思うように家事が進まない」など──も、積み重なると心がすり減ってしまいます。
運動はそんな心を守るクッションに。
脳内ではBDNF(脳由来神経栄養因子)が増え、ストレスホルモン「コルチゾール」の影響から海馬(感情をコントロールする脳の部位)を守ってくれます。
3. うつや不安を遠ざけ、ポジティブ思考に!
運動によって「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンやドーパミンが分泌され、自然と気分が明るくなります。
これは薬に頼らずできる“気持ちのメンテナンス”。
実際、うつ病予防や回復にも運動が効果的だと、多くの研究で明らかになっています。
4. 「子どもの将来のために」も、ママの運動がカギ
子どもは、ママの背中を見て育ちます。
毎日ほんの少しでも運動している姿は、「体を動かすこと=楽しい・大切」と自然に教える最高の教育に。
また、ママの心が安定すると、子どもの情緒も安定しやすくなることが多いのです。

5. 「やらなきゃ」ではなく「楽しいからやる」
ハンセン氏は、「週3回、45分の有酸素運動が理想」と言っていますが、最初は5分のウォーキングでも効果あり。
ポイントは、「完璧を目指さず、楽しみながら続けること」。
・お子さんと公園まで歩いてみる
・音楽を聞きながら家の中を軽くステップ
・階段を少しだけ使ってみる
こんな“ちょこっと運動”から始めてみましょう。
おわりに:ママの脳と心に、運動というご褒美を
運動は「自分のための時間」を作るきっかけにもなります。
脳が元気になると、心が軽くなり、毎日がちょっとずつ変わっていきます。
「今日も私、よくがんばった」
そう思える日が、増えていきますように。

【参考文献】
『運動脳』アンデシュ・ハンセン 著